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五月の茶湯(端午の節句にちなんで)

 

五月第一の行事と言えばやはり「端午の節句」が挙げられるでしょう。 茶事の中でも初風炉の趣向として「端午」は相応しいものでしょう。
五節供の一つにかぞえられ、陰暦五月五日の男子の節供なのは皆さんご承知の通りです。今では新暦で行うことが多くなってはいますが。邪気を払うために菖蒲(しょうぶ)や蓬(よもぎ)を軒にさす「軒菖蒲(のきしょうぶ)」をしたり「粽(ちまき)」や「柏餅」を食べることは歌にも謳われる位です。

 

 江戸時代以降、男児のある家では「鯉幟(こいのぼり)」を立て「甲冑(かっちゅう)、刀、武者人形」などを飾って男の子の成長を祝ったりもしますね。
三月の桃の節句に対しては男の子の節句だけにいささか華やかさに欠ける点はありますが、お茶の趣向としては多く取り入れるのに事欠かない内容があります。
ちなんだ語句としては以下のものが代表でしょうか。

香木名にも「端午」があるそうです。質は「羅国」薫りはしめやかで、白檀の香のあるのを上品とするのだそうでこの時期待合いで「待香」に使われたら最高でしょうね。
「鍾馗さん」を始め武者絵「兜や鯉」の待合掛けなんかもよく見受けます。

 本席では床には鯉幟の基になった「三級波高魚化龍」「丈夫高意気」「吹毛剣」といった語句などが用いられることが多いようです。



三級浪高魚化龍

《碧巌録》の第七〈慧超問仏)の別に添えた雪竇重顕(せっちょうじゅうけん)の頒の一句で、これは(太古、帝・禹(う)が黄河上流の氾濫を防ぐために龍門山を掘割って水はけをよくしたが、そのために三段(級)の滝ができました。
すると黄河中の魚が滝登りの競争を始め、首尾よく登りきると、その魚はたちまち龍となって昇天する)という伝説を踏まえたものです。因ってこの水門を「登竜門」と名付けるのです。また、禹が作った水門なので「禹門」とも言います。
端午の節句に鯉職をたてる習俗もこれに基づいています。

 

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松平不昧一行

甍(いらか)の波と雲の波、
重なる波の中空(なかぞら)を、
橘(たちばな)かおる朝風に、
高く泳ぐや、鯉のぼり。

 

開ける広き其の口に、
舟をも呑まん様(さま)見えて、
ゆたかに振(ふる)う尾鰭(おひれ)には、
物に動ぜぬ姿あり。

 

百瀬(ももせ)の滝を登りなば、
忽(たちま)ち龍(りゅう)になりぬべき、
わが身に似よや男子(おのこご)と、
空に躍(おど)るや鯉のぼり。

 

という「鯉のぼり」の詩は勿論この故事によるものです。

 

一般の仏教が、我々凡夫が仏になるにはほとんど無限に近い長期にわたる修行の積みあげが必要だと説くのに対し、禅宗の特色は坐禅して三昧に入り、その三味力で本具の仏性をつかみさえすれば、一気に飛躍して仏になれると説く点にあるのです。
それはあたかも魚が三段の滝を登りきれば一躍龍になるのに似ているというので、禅家ではこの句を好むのでしょう。

他にも端午の節句にちなんだ「丈夫高意気」「吹毛剣」といった語句などが用いられることも多いようです。

※そのほか、初風炉・五月に使いやすい軸の語句です、茶杓の銘の参考にもどうぞ。

 

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巴釻

 端午の節句らしい釜と云えば「兜釜(炉釜が多い)」や「柏釜(これも炉釜)」等があります。勿論「雲龍釜」も風炉の釜として使い頃です。
 「脛当」などは炭斗にも花入にもあります。
 釜釻に「轡釻」「巴釻」
 「鎌倉彫」香合にその名も「義経」また「烏帽子の香合」「鷲、鷹」の羽箒も矢筈を思わせます。
 棚物に「烏帽子棚」「源氏棚」「荒磯棚」なども広間なら風炉先に「矢屏風」もよいでしょう。

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砂張・釣舟花入

ちまき
端午の節句に欠かせない粽(ちまき)は「茅(ちがや)に巻いた物」の意ですが、笹の葉が一般的です。笹の葉には殺菌効果があり保存食として用いられたようです。
 なぜ五月五日に粽を食べる風習になったかについては諸説ありますが、中国の戦国時代(紀元前四〇三年から紀元前二二一年までの動乱期)の楚の政治家、文人「屈原」の伝説が知られています。
 名は平。字は原。楚王の一族で懐王に信任され、左徒、三閭大夫となります。傾襄王のとき、中傷にあって江南に追放され、時世を憂えて悩みを苦しんだすえ、国を憂いてこの五月五日に「汨羅(べきら)」(中国、湖南省北部を流れる湘江の支流。江西省修水県の西南を源とし、西流して湘水に入る)の淵に身を投じてしまいます。紀元前二七八年のことだったといいます。

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鍾馗像 河鍋暁斎

 それを目撃した屈原を慕う村人たちは急いで舟を出し急流に漕ぎ出し助けようとします。結局助けられなっかたのですがこの故事に倣い毎年この日に行われるのが「沖縄のぺーロン競争」や中国各地で行われる「龍船競争」などの興りだそうです。
 この日は「屈原のような立派な人物になってほしい」という願いが込められて男の子の節句となったといいます。また、この屈原の死を悼み霊を慰めるため彼の姉が供え物として竹の筒に米を入れ笹の葉で包んで封をし汨羅に投げ入れ供養としたのが「粽」始まりで、竹の筒がやがて笹などの葉に包まれるようになったと云う説が私は好きです。
「楚辞」の代表作家で、その抒情的叙事詩「離騒」は後世の文学に大きな影響を与えました。ほかに「天問」「九歌」などがあり、前三四〇頃~前二七八頃の人と言われています。
「鍾馗」さんは唐の開元年中、玄宗皇帝の夢に終南山の進士鍾馗があらわれ、魔を祓い、病気をなおしたという故事に基づく疫病神を追いはらい、魔を除くと信ぜられた神様です。わが国では、その像を、五月五日の端午の節供ののぼりに描いたり、五月人形に作ったり、魔よけの人形にしたりしますし、京都の町屋では軒の屋根に焼物で作られた鍾馗さんが乗っています。いずれにしても、その像は、目が大きく、頬からあごにかけて濃いひげをはやし、黒い衣冠をつけ、長ぐつをはき、右手に剣を抜き持ち、時に小鬼をつかむ姿で描かれます。強い者の権化・象徴とされます。
能楽の曲名にも「鍾馗」はあります。鍾馗の霊が、自分は進士に落第して自殺したが今は国土を守護しようと思うと語り、やがて真の姿を現して鬼神を退治し国土をしずめるという筋です。鍾馗さんは実在の人物で「進士に落第して自殺した」のはどうやら事実のようです。


 

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南蛮粽花入

茶道具で粽といってすぐ思い浮かぶのは「南蛮粽」の花入でしょう。
 この花入は「高麗筒花入」とともに元来「元」の時代、元軍を強兵たらしめた火薬の入れ物だったとか、やはり尚武の茶に相応しい様ですが、このような平和利用のほうが良いようです。

 ほかには「箙(えびら)(矢を入れて持ち運ぶ器)形」の花入とか何れも後座の床のもに向掛ピッタリな物ではないでしょうか。

花は菖蒲が盛りに近く、音も「尚武(=しょうぶ)」につながるところから、また邪気を払うためともいわれ健康も念じ使います。
 「菖蒲」の仲間「あやめ、かきつばた」は勿論「熊谷草」や「敦盛草」等武将の名にちなむ物はご馳走です。

水指に「矢筈口」は備前信楽の他志野などにもみられます。
 「荒磯」柄や「鯉桶」なども良いでしょう。石州好みに「鎧櫃」の水指があります。

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元伯宗旦好 赤樂鯉耳花入

大名物古瀬戸茶入「槍の鞘」は肩衝茶入のベーシックモデルと言っても良いスマートな茶入です。
 「槍の鞘」といえば建水が思い浮かびますが他に「棒の先」「大脇差」「差替」はじめ数多くは武具に関わる名称を持っており端午の節句の趣向に使えるもがあります。
御存知の「餌畚(えふご)」も鷹狩りのに使う隼の餌入

れですから武具の一種と考えても良いでしょう。

肝心なのは呉々も出し過ぎないように心掛けることです

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