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ネットで楽しむ茶事十二ヶ月」=茶の1月


昨今のお正月の風情、一言で言ってみたら昨日の今日、元旦からコンビニは勿論、二日過ぎればデパート、スーパーも店を開き、すっかり日常になってしまっている昨今の新年ですがそれでも「元旦」は清々しいものです。「松竹(まつたけ)立てて門ごとに」と歌われる正月も見直されているようですがせめて伝統を重んずる茶湯の世界にあってはお正月らしいお正月でありたいものです。
「茶湯」では趣向として「初釜月」とも言える一月は、多くの材料があり、取り合わせに事欠くことは少ないように思われます。



「大福茶、初釜」

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若水を汲む手桶

「大福茶(おおぶくちゃ)」は「大服」「王服」「皇服」ともあらわします。
「皇服」は村上天皇(在位九四六~九六七)が六波羅密寺の観世音菩薩を信仰され、供えた献茶を服する夢を見られ病気が治った故事から皇服の儀をおこされたのが始まりとされています。一般に「大福茶」は「梅干、昆布」を白湯に入れいただくことが知られています。
 茶家の年度は前年「口切り」をもって始まる事を旨として居りましたので、各茶家、各家元での正月の茶は「内々の茶」である「大福茶」を点て初めとし、元旦の未明「寅の刻(午前四時)」に「若水」を汲み大晦日の晩「埋火」にした火を掘り起こしそれを下火とし、火を熾し湯を沸かし、茶を点て先祖に供え、家元、家族、内弟子らと共に新年を祝う事は古くから行われ、また連綿と継承されています。



「初釜」

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裏千家の初釜風景

 正月の茶家の行事として初釜が上げられますが「初釜」の称は以外と新しく明治以降の用語のようです。一門、社中の「稽古始」と「大福茶」が融合した物とも言えます。現在では各家元、社中に於いて年初の行事として執り行われ、殊に家元によっては内外の客人を招き年頭の一大行事となっています。
市井の茶家でも仕事や家庭の都合などで稽古を少し離れてしまった社中なども、このときばかりは顔を揃え、一日楽しく過ごすのも楽しみの一つ、再びの「お屠蘇気分」も良いのではないでしょうか。「初釜」というと「まさにこのときだけ」に用いる道具も多くあり、今年新たな好物なども登場します。近世の茶の湯ならではの華やかな独特の雰囲気を醸し出す物であります。



「結び柳」

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江戸千家の結び柳

 古くは中国の送別の習わしによると思われる「結び柳」は正月の飾りとして茶室に定着しているようです。
旅の無事を祈るように一年を無事に、また「細く、長く、芽の出るように」といったこともかけてあるとも言われます。
利休は秀吉から拝領の「柳」を活ける際、畳についてはと、一巻して活けたとの故事から来ているとも言われますが、真実の程は定かではありません。
元伯宗旦の話として利休の四畳半に用いられ利休四畳半の古い写の一つといわれる「又隠席」にも「楊枝柱」に「柳釘」が打たれています。
別に「結び柳」の話は裏千家玄々斎が宮中から拝領の柳に対して行ったことと、仮託された逸話もありますが、藪内流を除くほとんどの茶家で行っていますので、「結柳」の原点は以外と古くからあるのではないでしょうか。
活け方や柳の長さ結び方は流儀によって様々ですが、部屋の隅柱、または床の間の奥の柱、床柱のそれぞれ上方に「柳釘」を打ち、青竹の筒を掛けたり竹の花入などに入れているようです。茶家での正月らしさを演出する最たるものではないでしょうか。


「ぶりぶり(振々毬杖(ブリブリギッチョ))」

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玩具だった振々毬杖

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 石州好 ぶりぶり棗

 正月の香合を代表とする意匠ですが、元々は瓜形をした六稜の農具、地をならすものが、
のち宮中での男の子の「玩具」となりました。木で八角形の紡錘形とし紐を通して「車を付けて引っ張るおもちゃ」でした。
ところが、やっぱり男の子のする事、だんだんにやんちゃな使われ方をするようになり、ついには「車」がいらなくなってしまうような「振り回す」ついには「ぶつけ合う」果てはどこから発想したのか「球を撃ち合う」ような遊びかたをしたようです。
ですから、今でも香合をよくよく見ると「もともとは車を取り付けた跡」が残っているでしょう。あるいは小振りな香合には律儀に車輪を付けた物もあります。
その玩具がいつしか「新年の魔除け」として「鶴亀」「松竹梅」「高砂」などを描き装飾とした物になり、歳暮の進物などに「縁起物」として送るようになり「正月荘」として用いられるようになりました。後に「表千家覺々斎」が香合として仕立てられ、千家からほかの流儀にも広がりました。
「石州好」に「ぶりぶり棗」「一燈好」に「水指」「淡々斎好」に「釜」などが上げられます。ちなみに「ぎっちょ炭」はこの「振々毬杖(ブリブリギッチョ)」に似ているところからの名称です。


「熨斗(のし)(長熨斗、俵熨斗)」

 

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不審菴の熨斗飾り

 一般にも進物に添えて用いられ元々「熨斗鮑(のしあわび)」の意で鮑の肉を薄く長くはぎ、引きのばして乾かしたもので古くは食料に用い、後には「儀式の肴」とし、また、進物などに添えて贈ったものが本来です。現代では多く「熨斗紙」に転化していますが、茶家では「新席開」「初めての客」「初春」等に用いるようになりました。
また「熨斗目」などの意匠として用いられたものも取り入れられています。
「長熨斗」のほか俵形に拵えた「俵熨斗」なども用いるようになり正月の床の間に飾られようになりました。
長熨斗を用いる際は「熨斗押え」として縁起物をかたどった陶器の物などを用います。



「島台、蓬莱(ほうらい)山」

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西村道仁 蓬莱山釜

「島台」もともとは婚礼や饗応などの時用いられた「州浜台」の上に「松・竹・梅」などを飾り「鶴・亀」を配し「尉(じょう)・姥(うば)(高砂)」を立たせたりした飾り物のことで、中国の神仙思想で説かれる仙境の一つです。
「方丈」「瀛州(えいしゅう)」とともに三神山の一つで渤海(ぼっかい)湾に面した山東半島のはるか東方の海中にあり、不老不死の仙人が住むと伝えられる「蓬莱山」を模したものといわれています。東海の島という意味では「日本のこと」とも考えられていた時代もあったようです。
ともあれ、いわば「目出度い柄」が集まった、とても「おめでたいもの」の象徴のようなものです。
後に正月や婚礼に用いられる「三重ねの酒杯」にも、この「蓬莱文様」が描かれているところから転じ「島台」と呼ばれます。

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如心斎好 島台茶盌 樂家7代 長入

この形式を茶碗に模したと思われるのが「表千家如心斎好」とされる「樂家七代長入作島台茶碗」。これが初釜に使う、我々にも馴染み深いの島台の始まりです。
 初釜に集う弟子方が多くなり重ね茶碗で大服に頂くようになり登場した物ではないでしょうか、江戸千家の方には如心斎、一燈、川上不白らが参画した「七事式」に「偈頌(げじゅ)」を与えた「大徳三七八世 無学宗衍」に依る「重茶碗、銘島台」とあるものが伝来しているそうです。
後世には好物も増え「三重ね」のものもあります。
今では流儀を問わず初釜に用いられることも多い茶碗でしょう。



「炭飾」

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代表的炭飾 裏千家初釜

 茶湯者にとっては「炭」はとても大切なもの、正月には「三宝」にあたかも飾り餅のように飾り、一年の茶の湯成就を願うものとされており「蓬莱山飾り」とも呼ばれます。

元々関西地方の「お飾り」すなわち、鏡餅の飾り方に由来すると思われる炭飾りも指すものとなります。
ちなみに「鏡餅」の関西での一般的な飾り方を記してみますが、重ね餅の部分を「炭と洗い米」に置き換えると炭飾り蓬莱山飾りと一致します。
まず、大きめの三宝(一尺四方ほど)に奉書を四方に垂らします。
 その中央へ「重ね餅」を載せるのですが、茶家ではこれを一年お世話になる「炭」に替え「かざり」とするといわれています。
炭ばかりでなくまず「一升半升(一・五升。一生繁盛)」の洗い米を敷きその上に「胴炭二本輪胴炭を上に」重ね餅に見立て飾ります。
三方の四方には「小梅(干し)」「結び昆布」「黒豆」「子持ち鯛」「勝栗」など福茶・大服茶(元旦に若水で点てた茶。梅干、山椒、昆布、黒豆などを入れて飲みます。一年中の悪気を払い、縁起を祝う。)に用いる縁起の良い食材を二枚重ねの「土器」にのせ、その下に「譲葉」と「裏白(うらじろ)」を敷いて三宝の四方に架かるよう置きます。
次いで、重ね餅(炭)の上には「荒布(あらめ)」「りゅうひ昆布」「熨斗鮑(のしあわび)」を左右に長く垂らしておきます。その上には「串柿」。数も決まっており「両サイドに二個。少し離して真ん中に六個」とされています。これは「いつもニコニコ(二ヶ二ヶ)中、睦(六ツ)まじく」の意味とされています。
 一番上には「橙(代々)」正面に「伊勢海老」を配し大福茶の材料をとれるよう「箸」をのし袋に入れ手前に置きお飾りの完成です。



「訶利勒」
「訶梨勒(かりろく)」は梵語のharitaklの音写によるものとされ、シクンシ科の落葉高木のこと。中国、インドシナ半島、マレー半島に産し、日本へは八世紀ごろ唐の僧「鑑真(がんじん)」が伝えたといわれます。果実は通便、せきどめ薬になり、果汁からは黄色染料も採れます。
 室町時代にこの実をかたどった長さ二〇センチメートルほどの石、銅、象牙製のものを袋などに入れて座敷の「柱飾」に下げ、邪気ばらいとしてしたことに始まるのが我々の知る「訶利勒」です。
室町時代書院飾りの確立する頃の「義政公好」にはじまり多くの「好物」があります。今では茶席の「正月飾り」として用いられる事で知られます。



「掛け蓬莱」

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足利義政好訶利勒 土田友湖

 また、初釜の飾りとしてよく用いられるのが「日陰の蔓」。青い生の「しのぶ(しのぶ)のような」草が床の間や床柱にかけられているのを見受けられることはないでしょうか。これは、シダ類ヒカゲノカズラ科の常緑多年草で、各地の山麓に高さ八~一五㎝、茎はひも状で地上をはい長さ二mに達し、葉はスギの葉に似てごく小さく輪生状またはらせん状に密生します。夏には茎から直立した枝先に淡黄色で長さ三~五㎝の円柱形の子嚢穂をつけるのですが、我々が目にするのは「茎を正月の飾りにする」姿です。胞子を石松子といい丸薬の衣に用い、また皮膚のただれに効くともいいます。漢名では、「石松」と呼ぶそうです。
また、「ひかげかずら」は、大嘗会などの祭礼奉仕の物忌(ものいみ)(ある現象をとらえて吉凶を占ったり、不吉なことばを忌んで、吉祥のことばに転嫁したりすること。縁起にとらわれること。)のしるしとして、冠に掛け垂れる白糸または青糸などを組んで作ったものをさし、古くは植物の「日陰の葛」をそのまま用いたこともありました。



「歌会始(御題、勅題)」
saiji_01_12.jpg 「歌御会(うたごかい)始」は宮中で行われる新年最初の歌会です。歌人が集まり歌を作り、これを披講する殊に始まり、明治五年より国民一般からの詠進歌も加えられるようになりました。一般には「歌会始」としてなじみ深いものとなっていますし特に明治以降は、新年の歌御会始の、天皇が出す詩歌、文章などの題目を「勅題」「御題」といい慣わし、明治以降、茶家や茶道具作家はこれに因んだ茶道具を毎年つくり使用するのが習わしとなっています。
現在では正月十三日に行われるのが通例のようで、その日には翌年の「御題」が発表されます。



「干支」
茶湯では毎年新年には「その年の干支(正確には十二支)」に因んだ茶道具を揃えられる方も多いのですが、折角のお道具もその年が過ぎますと、というよりその年の初釜以後、十二年後まで省みられることがありません。



「点心」
点心は「腹心に点加する意」から取られ、正午の昼食の前に、一時の空腹をいやすための少量の食事。転じて、禅家で昼食の意を指すようになりました。
 大勢の集まる初釜では本懐石というより、点心でという方が一般的になっています。各流儀の家元での料理が地方の先生方の献立の元となっていますが、元々は京都の「お節料理」が元となっています。



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